相続:戸籍の郵送請求~普通郵便?封筒は?折ってもいい?

親が他界したあと、子どもが相続人になります。
相続手続きのときには、親の戸籍全部を取り寄せなければなりません。

本籍地が近い自治体であれば直接窓口まで行くことができますが、
本籍地が遠くにある場合は、郵送請求をすることになります。

本記事では、戸籍の郵送請求の具体的な方法(一例)をお伝えします。
本記事を読むと

・普通郵便でよいのか

・封筒はどんなものを使うのがおススメなのか

といった細かい疑問が解消できると思います。

なお、令和6年3月から、戸籍証明書の広域交付という制度がスタートしました。

一定の親族の戸籍を、最寄りの自治体の窓口で請求することができます。

詳しくは、下記の記事をご覧ください。

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目次

戸籍の郵送請求の方法~流れ~

戸籍の郵送請求について流れをお伝えします。1~6まであります。

1、 「本籍地の」市区町村の役所のWebサイトを見ます。

2、 Webサイトで次のことを調べます。
  ・市区町村の役所の住所
  ・戸籍の担当部署(○○課、△課郵送担当など)
  ・戸籍の発行手数料
  ・必要な添付書類(本人確認書類の種類など)

3、 Webサイトにある「戸籍の請求書」を印刷して記入し、本人確認書類など必要書類を準備します。

4、 郵便局で「定額小為替」を購入して、請求書に添付します。

5、 返信用封筒(受け取る側の住所・氏名を記入、切手を貼付)を準備します。
    →後述しますが、「レターパックプラス」がおすすめです。

6、 送付用の封筒(レターパックライトがおススメですが、なければ何でもOKです)に
  ・請求書
  ・必要書類
  ・定額小為替(複数の戸籍を送ってもらう場合もあるので多めに送ります)
  ・返信用封筒
  を入れて、差し出します。

以下で詳しくお伝えします。

本人確認書類などの必要書類

本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードなどです。
市区町村のサイトで確認して用意してください。
コピーで構いません。
カラーコピーでなくて大丈夫です。

送付と返信用封筒にはレターパックが便利

封筒について、
私は、レターパックを使います。

おススメは

・送付用にレターパックライト(青)=郵便受けに投函。追跡可能だが、手渡しでない。
・返信用はレターパックプラス(赤)=手渡し。追跡可能。速達・書留と同様。

そして、
このレターパック2通は追跡番号を控えておきます
送付用は、シールをはがして、こちらで保管する形で、番号を把握しておきます。
返信用は、シールをそのままにして、番号をメモします。メモを保管します。

送付用にレターパックライトを使う理由

送付用にレターパックライトを使うのは以下の理由です。

・レターパックプラスよりも安い
・追跡があるので、普通郵便よりも安心
・手渡しではないが、役所の郵便受けは信用して良いと思える

返信用にレターパックプラスが良い理由

レターパックプラスなら以下の良い点があります。

・役所からの郵送が簡単で歓迎される
・大事な書類なので手渡しの方が安全
・番号をメモしておけば、追跡できる

役所は、戸籍の郵送について、わざわざ郵便局で書留郵便を使うことを嫌がります。普通郵便やレターパックなら窓口で預けるだけですが、書留ですと控えを発行する手間がかかります。このような手間をかける返送方法は役所が採用していない場合もあります。

返信用封筒として、個人的に「レターパックが便利ですよ」という意味であって、
役所が指定しているわけではありません。

定額小為替

戸籍謄本の手数料は、
郵送でのやり取りの場合、
定額小為替(ていがくこがわせ)で払います。

「定額小為替」は、郵便局で買います。

「おつりが出ないように送ってください」という自治体もありますので、なるべく自治体が表示しているとおりにしたいところではあります。

「この戸籍が欲しい」とわかっているなら、請求分のみの金額を同封します。

ただ、相続手続きに使用する戸籍を送ってもらう場合、戸籍は一通だけでないかもしれません。

個人的には、2-3通でも大丈夫なように多めに買って送るのも一つの方法かと思っています。

基本的には、おつりがある場合も役所は対応してくれます。

請求者側の思ったとおりの通数が出てくれば良いのですが、
相続手続きでは、何通の戸籍が出てくるかわからないときもあります。

以前、親族の戸籍を請求したときは、かなりの遠方であって、通数がわからないことがありました。
役所の方と相談して、「〇通分の定額小為替を念のため同封して欲しい」と言われて、その通りに送りました。

仮に、
戸籍が1通と改製原戸籍が1通と予想すると、
450円と750円くらいかと思いますので、合計で1200円です。

他に除籍が1通となると、だいたいプラス750円くらいで
合計、1950円です。

少し多めに送っておくと、関連する戸籍を一度に送ってもらえます。

定額小為替を郵便局で買うときに、レターパックも買うと良いかもしれません。

なお、定額小為替を購入する際、手数料がかかります。

定額小為替の手数料は、一枚につき200円です(令和6年5月現在)。

50円から1000円まで、12種類の定額小為替があります。

詳しくは、ゆうちょ銀行のWebサイトをご覧ください。

定額小為替の枚数をなるべく少なくするよう、計算して利用したいところです。

セットの仕方~具体的に~

請求書類は具体的に以下のようにセットしています。
レタパはレターパックのことです。

1番上に「定額小為替」:なるべく折らずにキレイに入れたいです。

2番目に「戸籍の請求書」:レタパなら折らずに入れます。送付に封筒を使う場合、折っても問題ありません。

3番目に「本人確認書類などの必要書類」:レタパなら折らずに入れます。折っても問題ありません。

4番目に「返信用レターパック」←半分に折ります。折ってOKです(詳細は下記)。


1~4番目のすべてをクリップでとめ、送付用レターパックライトに入れます
私の場合は、クリアファイルは使わず、そのクリップ止めしたものを、直接レターパックライト送付用に入れています。

返信用レターパックの準備について詳細

硬いので戸惑うかもしれませんが、折って大丈夫です。

送り先の欄に、自分の名前・住所を書きます。
そして、レタパの番号を、自分のメモ用紙にメモします。
番号のシールは「そのまま」です。☆詳細は後述。
差出人の欄は空欄でOKです。役所がゴム印を押して返送してくれます。


☆返信用レターパックの番号のシールについて

返信用レターパックの番号シールは、そのままにして役所に送付します。
シールの「番号」をメモしておくことにより、郵便局の追跡サービスを見て、返信の状況を知ることができます。「返信が投函されたかどうか?」「投函後、いつごろ届きそうか?」がわかるので、便利です。

←→送付用のレターパックについては、番号シールをはがし、宛先をメモして、保管します。
  必要に応じて、番号を利用して、送付状況の確認をします。

普通の封筒について

レターパックがなければ、送付・返信共に、普通の封筒でも構いません。

特に返信用封筒について、
切手を貼って、返信先を書き込むことを忘れずに行いたいです。

また、普通郵便の場合は、レターパックよりも日数がかかりますので、注意が必要です。

郵送してもらう戸籍や、
送付する戸籍の申請書、本人確認書類等の提出書類は、
折り曲げても構いません。

例えば、戸籍が折れていても、銀行で相続手続きができます。問題にはなりません。大丈夫です。

なので、A4サイズ対応の封筒でなくても使えます。

返信用の封筒も、折り曲げて郵送して大丈夫です。

ただし、厚さや重さなど一般的な郵送の制限を注意したいところです。

返信(戸籍が郵送される)は、定型よりも重いと想定して、多めの切手を貼る方が良いかもしれません。

遠い所について

本州から北海道の山間部とか、本州から離島など、本当に遠い所に戸籍の請求をする際、時間がかかるので注意が必要です。

特に、離島の場合は、もともと船が数日に一本しかない上に、天候が悪いと出航できないというケースがあります。

早めに取り掛かると良いと思います。

まとめ

・遠方の戸籍を請求するのは郵送で
・レターパックを使うのがおススメ
・手数料の支払いには定額小為替を送る
・相続手続きの場合、定額小為替を多めに送ると便利

戸籍を郵送請求することは、あまりないですから、細かい点で迷うこともあるかと思います。
本記事が少しでも疑問の解消に役立てば幸いです。

相続時の戸籍の請求が済んだ後は、相続人の確定、相続人の関係図作成、相続財産の調査、遺産分割・・と手続きが進んで行きます

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